診療controversy medical decision makingのために 非高齢パーキンソン病におけるドーパ剤の導入時期
しばらく待ってから導入
菅野 直人
1
,
武田 篤
1東北大学 神経内科
キーワード:
Bromocriptine
,
Levodopa
,
Monoamine Oxidase
,
Pergolide
,
ジスキネジア-薬物誘発性
,
生活の質
,
投薬計画
,
Parkinson病
,
Dopamine Agonists
,
診療ガイドライン
,
ランダム化比較試験
,
Cabergoline
,
Pramipexole
,
Ropinirole
,
Wearing-off現象
Keyword:
Bromocriptine
,
Drug Administration Schedule
,
Dyskinesia, Drug-Induced
,
Levodopa
,
Monoamine Oxidase
,
Parkinson Disease
,
Pergolide
,
Quality of Life
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Practice Guidelines as Topic
,
Dopamine Agonists
,
Cabergoline
,
Ropinirole
,
Pramipexole
pp.707-711
発行日 2011年4月1日
Published Date 2011/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011160972
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パーキンソン病における薬物治療の中核をなすのは、ドパミン補充療法である。中でももっとも有効性が高いL-ドーパが現在も治療の中心である。しかし、とくに非高齢者においてL-ドーパで治療を開始した場合、wearing-off、ジスキネジアといった運動合併症が少なからぬ頻度で出現してしまう。運動合併症はQOLの主要な阻害因子の一つであり、できる限り避けることが望ましい。近年、ドパミン(DA)アゴニストが次々に開発され、L-ドーパを対照としたランダム化比較試験が行われた。その結果、初期治療をDAアゴニストで開始することによって、運動合併症を予防することが可能であることが明らかとなった。これによりDAアゴニストから治療開始し、L-ドーパを「しばらく待ってから導入」するという標準的な治療プロトコールが確立されるにいたっている。
©Nankodo Co., Ltd., 2011