すべての内科医のためのHIV感染症-長期管理の時代に HIV感染症の合併症 非AIDS指標疾患を中心に
脂質異常症
菊地 正
1
,
鯉渕 智彦
1東京大学医科学研究所附属病院 感染免疫内科
キーワード:
HIV Infection
,
脂質低下剤
,
脂質異常症
,
膵炎
,
動脈硬化症
,
HMG-CoA Reductase Inhibitors
,
抗HIV剤
,
抗レトロウイルス剤
,
生活指導
Keyword:
Hypolipidemic Agents
,
Arteriosclerosis
,
Pancreatitis
,
HIV Infections
,
Anti-HIV Agents
,
Hydroxymethylglutaryl-CoA Reductase Inhibitors
,
Anti-Retroviral Agents
,
Dyslipidemias
pp.765-769
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016024546
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HIV感染者では,血清HDLコレステロール低値,中性脂肪高値が高頻度でみられる.HIV感染症自体による慢性炎症と,抗HIV療法(ART)が脂質異常症に関連している.HIV感染者は,動脈硬化性疾患のリスクが高く,脂質異常症の管理が重要である.HIV感染者において脂質異常症への介入が臨床的アウトカムを改善するとした前向き試験はないが,生活習慣の改善および合併症の管理に加えて,スタチンの併用あるいは一部のARTの変更が臨床指標を改善することが示唆されている.
©Nankodo Co., Ltd., 2015