心臓弁膜症-初期診断・治療・管理のすべて 診断の進め方と重症度評価
CT,MRIの心臓弁膜症診断における活用
藤本 進一郎
1
1順天堂大学 大学院医学研究科循環器内科
キーワード:
MRI
,
心臓弁膜症
,
術前診断
,
X線CT
,
冠血管造影
,
CT血管造影
,
経カテーテル大動脈弁置換術
Keyword:
Computed Tomography Angiography
,
Heart Valve Diseases
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Coronary Angiography
,
Transcatheter Aortic Valve Replacement
pp.395-399
発行日 2015年9月1日
Published Date 2015/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015342241
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心臓弁膜症は機能診断が重要であるため,現在もその評価の中心は心エコーであり,基本的にCTやMRIの適応は心エコーで評価が困難な場合に限られている.MRIは弁膜症における心機能の正確な評価や,心筋遅延造影を用いて梗塞や虚血による僧帽弁膜症の診断に用いることができる.CTは弁膜症のなかに鑑別を要する複合成人先天性心疾患の解剖学的評価や大動脈弁疾患における大動脈を含めた全体の評価にはきわめて有用である.近年,大動脈弁狭窄症の治療法として経カテーテル大動脈弁留置術(transcatheter aortic valve implantation:TAVI)が登場し,この候補となる患者の術前診断にもCTは重要な役割を担っている.
©Nankodo Co., Ltd., 2015