アフェレシス療法-新たな100年に向けて 適応となる疾患とその実際
ドナーアフェレシス
面川 進
1
1秋田県赤十字血液センター
キーワード:
遠心分離
,
血液成分除去法
,
血漿
,
血小板
,
献血者
,
採血
Keyword:
Blood Component Removal
,
Blood Donors
,
Blood Platelets
,
Blood Specimen Collection
,
Centrifugation
,
Plasma
pp.95-99
発行日 2015年7月1日
Published Date 2015/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015260355
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ドナーアフェレシスとは,成分採血装置を使用して血漿や血小板成分だけを採血し,赤血球は再び献血者の体内に戻す方法で,身体への負担も軽く,治療に必要な血漿や血小板を効率よく集める成分採取法である.2014年の全献血者は約500万人で400mL献血や成分献血の増加により,献血者数は減少傾向であるが,献血量は約180~220万Lが確保されている.ドナーアフェレシスによる成分献血者は,当初の1万8,590人から,2002年は約183万人と100倍近くまで増加している.ドナーアフェレシスは遠心分離法により行われ,間欠採取方式と連続採取方式に分類される.現在,3機種が使用できるが,各採取装置の特徴を十分に理解したうえで,ドナーの状況,採取成分,目標単位数と採取予測時間を考慮して,機種を選択する必要がある.ドナーアフェレシスに伴う副作用としては,血管迷走神経反応(vasovagal reaction:VVR)がもっとも多い.ほかに,穿刺による皮下出血,クエン酸反応,神経損傷などがある.
©Nankodo Co., Ltd., 2015