アフェレシス療法-新たな100年に向けて 適応となる疾患とその実際
肝臓・膵臓疾患
針井 則一
1
,
松田 兼一
,
森口 武史
,
柳沢 政彦
,
後藤 順子
1山梨大学医学部附属病院 救急集中治療医学講座
キーワード:
Albumins
,
血液成分除去法
,
血漿交換
,
膵炎
,
透析液
,
肝不全-急性
,
血液透析濾過
Keyword:
Albumins
,
Blood Component Removal
,
Pancreatitis
,
Plasma Exchange
,
Dialysis Solutions
,
Hemodiafiltration
,
Liver Failure, Acute
pp.69-75
発行日 2015年7月1日
Published Date 2015/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015260350
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
肝疾患におけるアフェレシス療法は,まず肝不全に対する人工肝補助療法があげられる.これは肝臓の再生や肝移植までのブリッジングとして不可欠な治療法である.代謝,排泄,解毒の代替として,血漿交換と血液濾過透析は20年来の標準的治療法であるが,肝性脳症からの覚醒率,救命率のさらなる向上のためにhigh volume,high flow,Online HDF,PDF,ECAD,HA,DFPP,GMAなどさまざまなモダリティが研究されている.重症急性膵炎におけるアフェレシス療法は,単なる腎代替療法ではなく,体液代謝動態の改善と炎症性サイトカインなどのメディエータの制御である.重症急性膵炎に対する開始時期については議論の余地がまだ残っているが,保険適用となったCHDFの効果が期待される.
©Nankodo Co., Ltd., 2015