糖尿病治療 通説への挑戦 進化する科学知識は既存の糖尿病治療学に何を伝えたいのか 治療
経口薬 スルホニル尿素薬は悪か?
紅林 昌吾
1
1西宮市立中央病院 糖尿病・内分泌内科
キーワード:
Sulfonylurea Compounds
,
血糖降下剤
,
心筋疾患
,
多剤併用療法
,
糖尿病-2型
,
糖尿病性血管障害
,
Dipeptidyl-Peptidase IV Inhibitors
Keyword:
Diabetes Mellitus, Type 2
,
Diabetic Angiopathies
,
Drug Therapy, Combination
,
Hypoglycemic Agents
,
Cardiomyopathies
,
Sulfonylurea Compounds
,
Dipeptidyl-Peptidase IV Inhibitors
pp.599-603
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015158987
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スルホニル尿素薬(SU薬)は,長時間作用するインスリン分泌系促進薬であり,血糖降下作用は大きいが,体重増加と低血糖のリスクがある.第一選択薬として使われる機会は減少したが,多剤併用療法として使用される頻度は依然高く,併用治療でのSU薬の用途は広い.SU薬受容体や結合分子への親和性が異なるため,SU薬の種類により虚血時の心筋保護効果やDPP-4阻害薬併用時の低血糖リスクが異なる可能性がある.高齢者,腎機能障害患者,シックデイなど安全使用を守るために注意を払いながら,上手な治療を組み立てたい.
©Nankodo Co., Ltd., 2015