発行日 2015年3月1日
Published Date 2015/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015156546
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83歳男。右肩痛を自覚し、NSAIDs(ロキソプロフェン)2錠をほぼ毎日服薬した。胃痛が出現したたため、NSAIDsを中止し、PPIを処方した。その頃より午後になると発熱を認め、全身倦怠感および食欲不振もみられた。第8病日にDLSTを実施し、ロキソプロフェンのみ陽性であった。薬剤性尿細管間質性腎炎(TIN)を疑い策16病日に腎生検を施行した。ロキソプロフェンによる薬剤性TINと診断した。また、間質の線維化を認めなかったため、ステロイドを使用せず経過観察とした。薬剤中止に伴い解熱も認め全身状態および血液検査も改善したため、第18病日退院とし、保存的加療を継続した。
©Nankodo Co., Ltd., 2015