最後までよい人生を支えるには 多死時代の終末期医療 国として終末期を支えるには
一般市民と学生,医療従事者に対する死生教育の立場から
小野 充一
1
,
辻 尚子
,
鷹田 佳典
1早稲田大学 人間科学学術院健康福祉科学科
キーワード:
保健医療従事者
,
健康教育
,
死生学
,
死への態度
,
専門教育
,
ターミナルケア
,
医学大学教育
Keyword:
Attitude to Death
,
Education, Medical, Undergraduate
,
Education, Professional
,
Health Personnel
,
Health Education
,
Thanatology
,
Terminal Care
pp.1433-1438
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014056539
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「死」の現象は,生物学的な捉え方だけでなく,死を受け止めるという社会的な意味からも検討することができる.臨床死生学の役割の一つは,さまざまな課題解決に向けて,患者や家族,医療従事者がそれぞれの視点から「了解と納得を得る」ために向き合うプロセスを通して,「死」を巡る個の意識が徐々に成熟していくことを支援することである.このようなプロセスを踏むことで,「生」と「死」の境界の揺らぎに対応するために必要な「死」を巡る個の意識の熟成が得られ,生命科学技術の発達などに伴って発生したブラックボックス化した非現実的な「死」を回避し,技術の適正なコントロールを行うための基盤形成につながる.
©Nankodo Co., Ltd., 2013