発行日 2006年9月20日
Published Date 2006/9/20
DOI https://doi.org/10.15106/J03022.2007018347
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米国のFrommeltが開発したケア提供者のターミナルケア態度を測定する「死にゆく患者へのターミナルケア態度尺度(Frommelt attitudes toward care of the dying scale:FATCOD,Form B)」を翻訳し、日本語版尺度(FATCOD-B-J)の因子構造と信頼性の検討および短縮版の尺度作成を目的とした。都内一般病院の1施設に勤務する237名の看護師・准看護師を対象に自記式質問紙調査を実施し、178名(有効回答率75%)から回答を得た。探索的因子分析の結果、《I死にゆく患者へのケアの前向きさ》《II患者・家族を中心とするケアの認識》と単項目の《III死の考え方》の3因子が抽出された。各因子のCronbachのα係数は、Iが0.73、IIが0.65であった。再調査より得られた115名の回答の級内相関係数は、Iが0.84、IIが0.71、IIIが0.33であった。また、項目の組み合わせを検討し原版の因子構造を反映する2因子6項目からなる短縮版を作成した。FATCOD-B-Jは、十分な信頼性を有することが示唆された。
©Nankodo Co., Ltd., 2006