医療関連感染症 起こさないためにどうするか? 起きてしまったらどうするか? トピックス
感染症検査の最前線と感染対策への応用
大楠 清文
1
1岐阜大学 大学院医学系研究科病原体制御学
キーワード:
院内感染
,
自動分析
,
rDNA
,
感染予防管理
,
MALD質量分析
,
DNA配列分析
,
分子診断技法
Keyword:
Autoanalysis
,
Cross Infection
,
DNA, Ribosomal
,
Sequence Analysis, DNA
,
Infection Control
,
Spectrometry, Mass, Matrix-Assisted Laser Desorption-Ionization
,
Molecular Diagnostic Techniques
pp.969-974
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014039713
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臨床微生物検査における「三大技術革新」は,自動同定・感受性機器,遺伝子解析技術,そして質量分析法である.適切な感染対策を行うためには,まずは感染症の原因微生物を迅速に特定することが大切である.その検査の一つとして,核酸抽出から増幅反応と検出までを全自動で行う次世代型の遺伝子検査システムが開発されており,外来診療やベッドサイドでの活用が期待される.さらに,病原体の蛋白質成分のマススペクトルから,わずか10分足らずで病原体を同定できる質量分析法が注目されている.一方,アウトブレイクの有無の判定,感染源の特定や伝播様式の解明のために重要な役割を果たす分子疫学解析は,次世代シークエンサーの登場によって,さらなる進化を遂げるであろう.
©Nankodo Co., Ltd., 2013