発行日 2002年12月1日
Published Date 2002/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003141054
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欧米ではバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)が1980年代後半から消化器外科病棟やICUで高頻度に分離され,難治性の院内感染原因菌として問題になっている.我が国でも最近しばしば集団発生例を認めるようになった.しかし,腸球菌の分離頻度の最も高い消化器外科では,今後の発症に備えて十分な対策を練るべきである.具体的には,1)耐性菌防止のためvancomycin(VCM)乱用をさける,2)細菌検査室を含む病院スタッフに対してVRE感染症の正しい教育を行い,院内感染防御対策を即座に実行できるように準備しておく,3)転院患者を介した多施設へのVREの拡散を防止することなどが必要である
©Nankodo Co., Ltd., 2002