医療関連感染症 起こさないためにどうするか? 起きてしまったらどうするか? 特定の微生物による医療関連感染症
侵襲性カンジダ症
高倉 俊二
1
1京都大学医学部附属病院 感染制御部
キーワード:
危険因子
,
院内感染
,
抗真菌剤
,
感染予防管理
,
医薬品適正使用
,
真菌培養
,
カンジダ症-侵襲性
,
血液培養
Keyword:
Blood Culture
,
Antifungal Agents
,
Cross Infection
,
Risk Factors
,
Infection Control
,
Candidiasis, Invasive
pp.941-946
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014039708
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侵襲性カンジダ症は広域抗菌薬投与と,消化管粘膜障害,血管内カテーテル留置が3大発症危険因子である.血管内カテーテル留置患者で抗菌薬不応・抗菌薬投与中の敗血症の場合,常にカンジダ血症を疑う必要がある.初期診療として血液培養,中心静脈カテーテルの抜去,標準投与量を遵守した抗真菌薬投与が不可欠である.侵襲性カンジダ症に対する経験的抗真菌薬開始の明確な基準はなく,経験的治療の方針決定には院内疫学を検討し,高リスク患者の中でもさらに致命率の高い対象群を明確にするところから始めるべきである.
©Nankodo Co., Ltd., 2013