医療関連感染症 起こさないためにどうするか? 起きてしまったらどうするか? 医療関連感染症の主要な疾患
発熱の原因となる非感染性疾患
山口 征啓
1
1健和会大手町病院
キーワード:
血栓症
,
血栓塞栓症
,
鑑別診断
,
軟骨石灰化症
,
肺塞栓症
,
発熱
,
過敏症-薬物
,
静脈血栓症
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Chondrocalcinosis
,
Drug Hypersensitivity
,
Fever
,
Pulmonary Embolism
,
Thromboembolism
,
Thrombosis
,
Venous Thrombosis
pp.937-940
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014039707
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病院内でみかける非感染性発熱疾患には,偽痛風,血栓症,薬剤熱がある.これらを正しく診断するためには,その存在を認識して鑑別診断にあげることがもっとも重要である.偽痛風は診察所見が鍵である.とくに高齢者の発熱では,関節痛の訴えがなくとも必ず関節を診察する.深部静脈血栓症や肺血栓塞栓症の診断には,単独の問診・診察所見で感度・特異度ともよいものがなく,Wells' criteriaが有用である.薬剤熱は,担当医の考える「典型例」と違うケースが見逃されやすい.典型的でない症例のほうがむしろ多いため,常に鑑別の上位に置いておく.高価な検査を行う前には必ず薬剤熱を否定する.
©Nankodo Co., Ltd., 2013