ネフローゼ症候群 診療の新たな潮流 ネフローゼ症候群の治療
ネフローゼの浮腫の治療
藤丸 拓也
1
,
小松 康宏
1聖路加国際病院 腎臓内科
キーワード:
ネフローゼ症候群
,
Serum Albumin
,
Sodium
,
血液製剤
,
減塩食
,
浮腫
,
飲用
,
利尿剤
,
尿細管再吸収
,
病態生理
Keyword:
Drinking
,
Diet, Sodium-Restricted
,
Edema
,
Diuretics
,
Nephrotic Syndrome
,
Serum Albumin
,
Sodium
,
Renal Reabsorption
pp.745-749
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013356254
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ネフローゼ症候群の浮腫の機序は,腎臓でのNa再吸収亢進であり,その原因として循環血漿量低下が原因であるとする「Underfilling仮説」と,腎臓でのNa再吸収亢進が一次的な原因であるとする「Overfilling仮説」がある.成人のネフローゼ症候群ではoverfillingの状態が多く,小児の微小変化型ネフローゼ症候群(MCNS)では,underfillingの状態が多い.ネフローゼの浮腫に対しては,1日6g未満の食塩制限,適切な利尿薬処方を行う.高度浮腫に対してはアルブミン製剤とループ利尿薬の併用が有効なことがある.適応は血圧低下,呼吸困難を伴う大量の胸腹水がある場合など症候性のものに限り,単に低アルブミン血症であることを理由に使用してはならない.
©Nankodo Co., Ltd., 2013