ネフローゼ症候群 診療の新たな潮流 ネフローゼ症候群の診断と病型分類
高齢者におけるネフローゼ症候群の特徴
家原 典之
1
1京都市立病院 腎臓内科
キーワード:
ネフローゼ症候群
,
易感染性宿主
,
血栓症
,
脂質異常症
,
糸球体腎炎-膜性
,
食事療法
,
急性腎障害
,
浮腫
,
タンパク尿
,
分類
,
免疫抑制剤
,
予後
,
病態生理
Keyword:
Classification
,
Diet Therapy
,
Edema
,
Immunosuppressive Agents
,
Nephrotic Syndrome
,
Proteinuria
,
Prognosis
,
Thrombosis
,
Glomerulonephritis, Membranous
,
Immunocompromised Host
,
Dyslipidemias
,
Acute Kidney Injury
pp.725-730
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013356251
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高齢者は臓器の予備力低下・合併症の影響で個人差が大きい.これらは治療方針に考慮されるべきである.高齢者におけるネフローゼ症候群の原因疾患では膜性腎症・微小変化型・糖尿病性腎症が多いことが明らかとなった.膜性腎症の原因は多彩であるが,その中で悪性腫瘍を見逃してはいけない.合併症の中でも動脈硬化・血栓症・急性腎不全など循環に関わるものが大切である.治療においては免役抑制薬のエビデンスが蓄積されつつあるが,症例によっては保存的な治療が選択されることがある.食事療法では蛋白制限と塩分制限が中心となるが,専門的なアドバイスの重要性が強調されている.
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