骨折予防を目指した積極的な骨粗鬆症診療 骨折発症に関与する多彩な因子
生活習慣病と骨折
山口 徹
1
1島根大学 医学部内科学講座内科学第一
キーワード:
Diphosphonates
,
骨吸収
,
骨粗鬆症
,
骨密度
,
糖尿病-2型
,
リスク評価
,
Selective Estrogen Receptor Modulators
,
生活習慣病
,
腹腔内脂肪
,
慢性腎臓病
,
骨折-骨粗鬆症性
,
骨質
Keyword:
Bone Resorption
,
Diabetes Mellitus, Type 2
,
Diphosphonates
,
Osteoporosis
,
Bone Density
,
Risk Assessment
,
Selective Estrogen Receptor Modulators
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Intra-Abdominal Fat
,
Osteoporotic Fractures
pp.661-664
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013155557
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生活習慣病関連骨粗鬆症において,メタ解析あるいは多数の報告で骨折リスク上昇のエビデンスがあるのは,2型糖尿病と慢性腎臓病(CKD)である.2型糖尿病とCKDは,いずれも骨質劣化の関与が大きい骨折リスクである.これらの疾患においても原発性骨粗鬆症と同じく,X線で既存形態的椎体骨折を評価し,問診で非椎体骨折の既往を評価することが重要である.椎体骨折あるいは大腿骨近位部骨折の既往があり,年齢が50歳以上であれば薬物治療を開始する.脆弱性骨折がない場合,2型糖尿病あるいはCKDの存在を骨量減少閾での薬物治療開始の判断とするかどうかは,今後の検討課題である.
©Nankodo Co., Ltd., 2013