震災医療-来るべき日への医療者としての対応
《精神疾患》大規模災害後のうつ病
松本 和紀
1
,
佐久間 篤
,
上田 一気
1東北大学 大学院医学系研究科予防精神医学寄附講座
キーワード:
質問紙法
,
うつ病
,
大うつ病
,
抗うつ剤
,
鑑別診断
,
ストレス障害-心的外傷後
,
適応障害
,
悲嘆
,
DSM
,
災害医学
,
待機療法
,
心因性反応
Keyword:
Adjustment Disorders
,
Antidepressive Agents
,
Diagnosis, Differential
,
Depressive Disorder, Major
,
Depressive Disorder
,
Grief
,
Surveys and Questionnaires
,
Stress Disorders, Post-Traumatic
,
Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders
,
Disaster Medicine
,
Watchful Waiting
pp.1085-1089
発行日 2012年12月1日
Published Date 2012/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013059523
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
<ポイント>・大規模災害では、被災から時間が経つにつれて、被災時の心的トラウマや喪失に伴う体験の影響や長期間のストレス因の持続によってうつ病や抑うつを伴う適応障害が増えてくる。・慢性の不眠や原因不明の身体症状が持続する場合には、うつ病を疑う必要がある。・適応障害や初期の軽症段階のうつ病では、休養や環境調整を促したり、不眠治療を行うなど、関与しながらの慎重な経過観察が大切である。・症状の改善が乏しい場合や既往歴のある者に対してはSSRIやSNRIなどの抗うつ薬の処方を検討し、必要に応じて専門医への紹介を行う。
©Nankodo Co., Ltd., 2012