内科医が診る不安・抑うつ どこまで診るのか、どこから診ないのか
内科医にできる不安障害・うつ病の評価と治療 うつ病に対する薬物療法
鈴木 枝里子
1
,
大坪 天平
1東京厚生年金病院 神経精神科・心療内科
キーワード:
うつ病
,
抗うつ剤
,
Fluvoxamine
,
Paroxetine
,
Sertraline
,
Milnacipran
,
Mirtazapine
,
DSM
,
自己評価式抑うつ尺度
Keyword:
Antidepressive Agents
,
Depressive Disorder
,
Paroxetine
,
Fluvoxamine
,
Sertraline
,
Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders
,
Mirtazapine
,
Milnacipran
pp.254-258
発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010107269
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うつ病の治療経過は、うつ病の寛解を目指す「急性期」、急性期寛解後に寛解状態を継続させる「継続期」、その後再発を予防するための「維持期」に分けられる。治療開始前に、疾患や治療経過、副作用などを患者に説明し理解を得る。急性期治療として、SSRI、SNRIを第一選択薬として単剤少量から開始し、症状改善度、副作用を考慮し十分量を2~8週間投与継続し、効果を判定する。効果が不十分であれば、専門医へ紹介する。効果が認められた場合は、継続期として同量の抗うつ薬による治療を少なくとも6ヵ月継続後、同量を維持しつつ再発がなければ漸減して治療を終了する(維持期)。治療経過中、うつ病の重症化、自殺の可能性、妄想の悪化、躁病エピソードを認めた場合は専門医へ紹介する。
©Nankodo Co., Ltd., 2010