急性腎障害(AKI)-概念の確認から、さらなる予後改善を目指して
《AKIの病態》慢性腎臓病(CKD)の急性増悪
小島 茂樹
1
,
柴垣 有吾
1聖マリアンナ医科大学 腎臓・高血圧内科
キーワード:
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
急性腎障害
,
病勢悪化
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
,
慢性腎臓病
Keyword:
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
Disease Progression
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
,
Acute Kidney Injury
pp.373-377
発行日 2012年9月1日
Published Date 2012/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012335872
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●慢性腎臓病(CKD)はcommon diseaseであり腎毒性のある薬剤投与や造影剤を用いた検査を行う際には、患者のCKDの有無を常に意識する必要がある。●CKDが急性腎障害(AKI)のリスクファクターであるのと同時に、AKIはその後のCKD進行に多大に影響する。●CKD急性増悪の原因は循環動態性や薬剤性など多様だが、とくに高リスク患者においてはレニン-アンジオテンシン系(RAS)抑制薬や利尿薬もAKIの原因となる可能性がある。●治療については各種モニタリングを行いながら、その時点の病態に見合った適正体液量を勘案して対応することが重要である。●CKDの急性増悪には予防が最重要であり、"sick day rule"を提唱する。
©Nankodo Co., Ltd., 2012