急性腎障害(AKI)-概念の確認から、さらなる予後改善を目指して
《AKIの病態》圧挫症候群(crush syndrome)
井上 潤一
1
1国立病院機構災害医療センター 救命救急科
キーワード:
Mannitol
,
挫滅症候群
,
救急医療サービス
,
急性腎障害
,
輸液療法
,
重症度指標
,
血液浄化法
,
アルカリ化剤
Keyword:
Crush Syndrome
,
Emergency Medical Services
,
Mannitol
,
Severity of Illness Index
,
Acute Kidney Injury
pp.369-372
発行日 2012年9月1日
Published Date 2012/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012335871
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●圧挫症候群は重量物に長時間圧迫された状況で発生し、圧迫とその解除により生じる四肢骨格筋の損傷(横紋筋融解(rhabdomyolysis)、それに引き続く局所のコンパートメント症候群、および全身性にショックや急性腎不全、DIC、敗血症といった多彩な病態を呈する。●急性腎障害の直接の原因物質はミオグロビンであり、尿細管に対する直接障害作用やミオグロビン蛋白複合体が尿細管閉塞を引き起こす。●治療は早期からの積極的輸液と腎機能障害時の血液透析、ICUでの集中治療が必要となる。
©Nankodo Co., Ltd., 2012