肝癌診療の最前線-知っておきたい診断・治療の新情報
疫学・病態 肝癌の疫学と対策
田中 純子
1
1広島大学 大学院医歯薬学総合研究科疫学・疾病制御学
キーワード:
肝炎-B型
,
肝炎-C型
,
B型肝炎ウイルス
,
ヘパシウイルス
,
肝細胞癌
,
保菌者状態
Keyword:
Carrier State
,
Hepatitis B
,
Hepatitis B virus
,
Hepatitis C
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Hepacivirus
pp.386-392
発行日 2012年3月1日
Published Date 2012/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012175471
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・2009年時点のわが国における「肝」(肝および肝内胆管)の悪性新生物による死亡は3.3万人と、前年に比べ約900人減少したが、依然として部位別にみた悪性新生物による死亡数の上位から4番目に位置している。・わが国の肝細胞癌死亡の約8~9割は肝炎ウイルス感染、HBVあるいはHCVの持続感染に起因し、肝細胞癌死亡全体の約7割はHCVの持続感染に起因する。・全国市町村別の肝癌標準化死亡比を全国地域別、時期別にみると、地域ごとに特性があり、肝癌標準化死亡比の時代変遷が異なる。・肝炎ウイルスキャリアを社会における存在状態別に検討し、その具体策を講じることが肝癌対策にも通じる。
©Nankodo Co., Ltd., 2012