その輸液、間違っていませんか?-輸液のコントラバシーとピットフォール
《電解質輸液のコントラバシー・ピットフォール》低Na血症にならないようにするための輸液
仲里 信彦
1
1沖縄県立南部医療センター・こども医療センター 総合内科
キーワード:
細胞外液
,
鑑別診断
,
脱水症
,
低ナトリウム血症
,
輸液療法
,
病態生理
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Dehydration
,
Hyponatremia
,
Extracellular Fluid
pp.223-228
発行日 2012年2月1日
Published Date 2012/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012143517
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●輸液を行う場合には、身体所見から症例の病態を把握し、その所見から体内水分量の評価を行う。症例の体液欠乏量を推定し、さらに血清Na値と合わせて、輸液製剤を選択し、補正をどのように行うかを検討する。●輸液開始後は、細胞外液量、血清Na値の変動が起こりやすい。とくに高齢者では、患者因子(腎機能低下、SIADH)、疾患因子(心不全、肝硬変、腎不全、嘔吐・下痢など)、薬剤(利尿薬、抗精神病薬、抗てんかん薬など)の影響を受けていることが多く、血清Na値異常を認めやすい。異常な変化を認めた場合は速やかに原因を追及し、方針の変更を検討する。
©Nankodo Co., Ltd., 2012