これからの高齢者医療-診断・治療・予防への対応
《高齢者に対する薬物の使い方の注意点》薬物動態の加齢変化と処方の注意点
上野 光一
1
,
佐藤 洋美
1千葉大学 大学院薬学研究院
キーワード:
Creatinine
,
加齢
,
薬剤処方
,
組織内分布
,
代謝クリアランス
,
薬物動態学
,
血中濃度-時間曲線下面積
,
Creatinine Clearance
Keyword:
Aging
,
Creatinine
,
Metabolic Clearance Rate
,
Pharmacokinetics
,
Drug Prescriptions
,
Tissue Distribution
,
Area Under Curve
pp.1154-1156
発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012088947
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・高齢者では薬物動態が加齢による影響を受けるため薬効や副作用が変化する。・高齢者では慢性疾患の合併が多く、薬物を多剤併用することが多い。・高齢者においては薬物相互作用の影響が強く出る可能性もあり、単独では薬物動態の加齢の報告がない薬物でも服用にあたっては注意が必要である。・高齢者における薬物使用にあたっては、年齢に起因した一般的な生理機能の変化の原則に従って薬理効果を推測するだけではなく、個々の患者の腎機能、栄養状態や心拍出量などを含めた全身状態を勘案しながら、個々の薬物の薬理作用や薬物動態学的特性を考慮しつつ綿密な薬物投与計画を考えることが望ましい。
©Nankodo Co., Ltd., 2011