これからの高齢者医療-診断・治療・予防への対応
《高齢者の生活習慣病管理と予防医療》抗血栓療法の管理
江頭 正人
1
1東京大学 老年医学
キーワード:
血栓症
,
消化管出血
,
心筋梗塞
,
抗血栓剤
,
脳梗塞
,
脳出血
,
生活習慣病
Keyword:
Fibrinolytic Agents
,
Gastrointestinal Hemorrhage
,
Myocardial Infarction
,
Thrombosis
,
Brain Infarction
,
Intracranial Hemorrhages
pp.1125-1129
発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012088941
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・高齢者では、脳梗塞や心筋梗塞などの血栓性疾患のリスクが高まるため、その予防として経口抗血栓薬が重要である。・高齢者では、出血リスクも高まるため、抗血栓薬を服用するメリットとデメリットのバランスを考慮する。・出血のリスクの評価として、(1)自然出血(脳出血、消化管出血など)、(2)外傷(転倒など)に伴う出血、(3)手技/手術に伴う出血、に分けて考える。とくに高齢者においては、出血のリスクは病態に応じて変動するため、抗血栓薬の適応はその都度、見直す必要がある。・経口抗血栓薬を服用中の高齢者が、侵襲的手技/手術を受ける機会は非常に多く、周術期の管理に関して、外科医、内視鏡医、眼科医、歯科医らとの連携が不可欠である。
©Nankodo Co., Ltd., 2011