診療controversy medical decision makingのために Cerebral microbleeds合併脳梗塞への抗血栓療法
積極的な立場から
梁 成勲
1
,
永山 正雄
1横浜市立脳血管医療センター 神経内科
キーワード:
高血圧
,
MRI
,
抗血栓剤
,
脳梗塞
,
脳出血
,
EBM
,
Tissue Plasminogen Activator
,
年齢因子
,
脳アミロイド血管症
,
静脈内投与
,
動脈内投与
,
血栓性微小血管症
Keyword:
Age Factors
,
Fibrinolytic Agents
,
Hypertension
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Tissue Plasminogen Activator
,
Cerebral Amyloid Angiopathy
,
Evidence-Based Medicine
,
Brain Infarction
,
Intracranial Hemorrhages
,
Thrombotic Microangiopathies
,
Administration, Intravenous
pp.543-546
発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010305927
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微小脳出血(cerebral microbleeds:CMBs)の出現頻度は、加齢、高血圧症、脳血管障害既往、大脳白質病変の程度などにより高まる。microbleeds(MBs)合併例の治療に関する高度なエビデンスの評価の結果、MBs合併の脳梗塞超急性期例への慎重な静脈内または動脈内組織プラスミノゲンアクチベーター(t-PA)投与は、現時点において許容されうることを示した。脳梗塞慢性期例では再発ハイリスク例に限って、非高齢者、血圧コントロール良好かつ安定、頭蓋内出血未既往、大脳白質病変を欠くか軽度、全身出血リスクや出血性素因を欠く、など多くの最低限必要な条件を満たす例を慎重に選び、十分な血圧コントロール下で、血栓止血学的モニタリングとT2*強調像を含む頭部MRIを定期的に行いつつ、常用量下限の抗血栓薬投与を行うことが現実的な対処と考えられる。
©Nankodo Co., Ltd., 2010