多発性骨髄腫診療の新時代を迎えて-診断と治療に吹き込む「新しい風」
多発性骨髄腫の分子病態
横濱 章彦
1
,
村上 博和
1群馬大学 輸血部
キーワード:
Interleukin-6
,
腫瘍遺伝子発現調節
,
血管内皮
,
骨芽細胞
,
骨髄腫-多発性
,
樹状細胞
,
転座
,
破骨細胞
,
破骨細胞分化因子
,
Cyclin D
,
v-maf癌遺伝子タンパク質
,
分子標的治療
,
病態生理
,
WHSC1 Protein
Keyword:
Dendritic Cells
,
Endothelium, Vascular
,
Osteoclasts
,
Multiple Myeloma
,
Osteoblasts
,
Translocation, Genetic
,
Interleukin-6
,
Gene Expression Regulation, Neoplastic
,
Oncogene Protein v-maf
,
RANK Ligand
,
Cyclin D
,
Molecular Targeted Therapy
,
WHSC1 Protein, Human
pp.192-198
発行日 2011年8月1日
Published Date 2011/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011312126
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
・多発性骨髄腫では高頻度に染色体異常が認められ、primaryとsecondaryの異常に分けられる。・骨髄腫ではCyclin D1~3のいずれかの遺伝子が過剰発現しており、発症機序との関連に興味がもたれる。・骨髄腫細胞と骨髄微小環境の細胞は、骨髄腫細胞の接着分子やケモカインにより活性化され、微小環境はIL-6などを中心に骨髄腫の生存に有利な環境を提供するという相互関係にある。・骨髄腫細胞はRANKLの発現をとおし破骨細胞の分化、活性化を促し、DKK1、FRP2などを発現し骨芽細胞の分化を抑制することで骨吸収に傾かせる。・ここに関連する分子はいずれも治療の標的と考えられ、多くの新規薬剤が開発の途上にある。
©Nankodo Co., Ltd., 2011