内科医のためのパーキンソン病診療
パーキンソン病の診察と鑑別診断
近藤 智善
1
,
石口 宏
1和歌山県立医科大学 神経内科
キーワード:
Levodopa
,
ジストニア
,
筋硬直
,
振戦
,
鑑別診断
,
超音波診断
,
Parkinson病
,
放射性核種イメージング
,
Iobenguane
,
すくみ足歩行
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Dystonia
,
Levodopa
,
Muscle Rigidity
,
Parkinson Disease
,
Radionuclide Imaging
,
Ultrasonography
,
Tremor
,
3-Iodobenzylguanidine
pp.779-786
発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007169023
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
パーキンソン病(PD)では、運動4徴候以外に精神症状、自律神経症状が出現するが、診断としては運動4徴候がもっとも重要である。PD以外のパーキンソニズムを呈する変性疾患、二次性のパーキンソニズムが既往歴、現病歴や、PDにはみられない徴候などから除外できることが診断のポイントとなる。慢性進行性経過や運動症状の左右差、振戦の性状(安静時)、L-dopa(levodopa)治療に対する反応性などは、PDの診断を支持する所見として重要である。画像上、ほかの疾患を示唆する所見がないことも重要である。中脳超音波エコーやMIBG心筋シンチグラフィー検査のようなPD診断により、直接的に役立つ知見も近年、集積されつつある。
©Nankodo Co., Ltd., 2007