慢性腎臓病 CKDの新たなパラダイムを求めて
CKDの病態とその管理の実際
林 晃一
1
1慶応義塾大学 医学部内科
キーワード:
Calcium Channel Blockers
,
Creatinine
,
危険因子
,
高血圧
,
タンパク尿
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
,
慢性腎臓病
Keyword:
Calcium Channel Blockers
,
Creatinine
,
Hypertension
,
Risk Factors
,
Proteinuria
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
pp.203-209
発行日 2011年2月1日
Published Date 2011/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011140397
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・CKDに影響を与える因子として、生活習慣と深く関連する喫煙や食事蛋白・食塩とともに高血圧、肥満があげられる。・とくに血圧は、血圧の上昇程度につれてCKDに移行する危険率が増加し、逆に降圧により改善することから、きわめて重要なCKD治療ターゲットとされる。・治療薬として、レニン-アンジオテンシン系抑制薬が第一選択薬であるが、その効果は蛋白尿の存在する場合に十分発揮される。・CKDの治療効果を予測しうる因子として、蛋白尿の減少度や、投与初期の軽度の血清クレアチニン上昇があげられる。・CKDにおいて用いるべき降圧薬は、アンジオテンシン抑制薬であるが、急激な腎機能低下や高K血症が出現する可能性もあり、T型やN型Caチャネル抑制作用を有する新しいCa拮抗薬も有効な治療薬である。
©Nankodo Co., Ltd., 2011