胆膵疾患診療の最前線 難治疾患のよりよいマネジメントのために
胆膵疾患の症候・検査値からのアプローチ 腹痛の患者をみたときに
山口 武人
1
,
須藤 研太郎
,
中村 和貴
,
廣中 秀一
,
原 太郎
,
傳田 忠道
1千葉県がんセンター 診療部
キーワード:
膵炎
,
膵臓疾患
,
膵臓腫瘍
,
胆管炎
,
胆石症
,
胆道疾患
,
胆道腫瘍
,
胆嚢炎
,
病歴聴取
,
腹痛
,
理学的検査
,
関連痛
,
内臓痛
Keyword:
Cholangitis
,
Cholecystitis
,
Biliary Tract Diseases
,
Biliary Tract Neoplasms
,
Cholelithiasis
,
Medical History Taking
,
Pancreatic Diseases
,
Pancreatic Neoplasms
,
Pancreatitis
,
Physical Examination
,
Abdominal Pain
,
Pain, Referred
,
Visceral Pain
pp.396-400
発行日 2011年3月1日
Published Date 2011/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011130042
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●腹痛は消化器疾患の一般的な症状であり、診断の契機となると同時に、重症度なども反映する重要な病態である。●腹痛を呈する疾患としては胃腸などの管腔臓器が多いが、胆膵疾患においても頻度は高く、特徴のある腹痛をその機序から理解しておくことが必要である。●診断にあたっては腹痛の部位、性状、誘因、増悪または軽快する要因、随伴所見などについての問診を行い、腹部の触診、聴診を注意深く行うことが重要である。●腹痛からみた胆膵疾患診断のポイントは、(1)胆膵疾患が想定される問診、理学所見を理解する、(2)他の臨床所見を参考にする、(3)胆道癌、膵癌では腹痛がみられないこともあり、とくに早期での頻度は高くない、といったことを念頭に置いて診療を行うことが有用である。
©Nankodo Co., Ltd., 2011