甲状腺疾患 日常診療のTips and Essence
検査 TSH受容体抗体の最新知見 長期予後・再発予知のマーカーになりうるか
岡本 泰之
1
1すみれクリニック
キーワード:
生物学的マーカー
,
抗甲状腺剤
,
Graves病
,
モノクローナル抗体
,
Thyrotropin Receptors
,
Thyroid Stimulation-Blocking Antibody
,
Thyrotropin-Binding Inhibitory Immunoglobulin
Keyword:
Antibodies, Monoclonal
,
Graves Disease
,
Receptors, Thyrotropin
,
Antithyroid Agents
,
Biomarkers
,
Thyrotropin-Binding Inhibitory Immunoglobulin
,
Thyroid Stimulation-blocking Antibody
pp.91-97
発行日 2011年1月1日
Published Date 2011/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011078929
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・TSH受容体に対する自己免疫がバセドウ病患者にみられる種々の病態の主たる原因である。・TSH受容体抗体の測定にはTBII(通常TRAbと呼ぶ)、TSAb、TSBAbの3つの方法がある。・バセドウ病の診断においてTRAbの測定はきわめて高い感度と特異度を有する。・自動化TRAbキットおよび装置が開発され、診療前検査が可能になった。・TRAb測定はバセドウ病の予後予測、寛解の指標、抗甲状腺薬中止後の経過観察において有用である。・TSAb値はバセドウ病眼症の有無、重症度と相関する。・TSBAbがTSHの甲状腺刺激を阻害することによる萎縮性甲状腺炎、甲状腺機能低下症の起こることがある。
©Nankodo Co., Ltd., 2011