高血圧診療の最前線 最新の戦略と今後の動向
高血圧治療の現状 合剤治療 今後の展望 ARBとの組み合わせでは利尿薬とCa拮抗薬のどちらがよいのか?
堀尾 武史
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1国立循環器病センター 高血圧腎臓内科
キーワード:
Calcium Channel Blockers
,
高血圧
,
配合製剤
,
利尿剤
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
,
慢性腎臓病
Keyword:
Calcium Channel Blockers
,
Drug Combinations
,
Diuretics
,
Hypertension
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
pp.442-447
発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010124046
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アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)の併用薬として利尿薬とCa拮抗薬はともに推奨される組み合わせである。ARBと利尿薬の併用は、降圧効果の相乗作用や副作用相殺の点から理にかなった組み合わせである。2剤の単なる併用よりも合剤の使用により服薬アドヒアランスの上昇が期待できる。ARB+利尿薬併用とARB+Ca拮抗薬併用の降圧効果はほぼ同等と考えられる。ACCOMPLISH試験では、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬/利尿薬合剤に比べACE阻害薬/Ca拮抗薬合剤使用で心血管イベント発生が有意に低下した。ARB/利尿薬、ARB/Ca拮抗薬合剤それぞれの特性を知り、病態に応じて使い分けることが望ましい。
©Nankodo Co., Ltd., 2010