高血圧診療の最前線 最新の戦略と今後の動向
二次性高血圧の診断の決め手 褐色細胞腫
吉本 貴宣
1
,
平田 結喜緒
1東京医科大学 大学院分子内分泌内科学
キーワード:
Metanephrine
,
Normetanephrine
,
褐色細胞腫
,
腫瘍多剤併用療法
,
X線CT
,
放射性核種イメージング
,
配列分析
,
拡散MRI
,
CVD Protocol
Keyword:
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Metanephrine
,
Normetanephrine
,
Pheochromocytoma
,
Radionuclide Imaging
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Sequence Analysis
,
Diffusion Magnetic Resonance Imaging
,
CVD Protocol
pp.437-441
発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010124045
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褐色細胞腫は、カテコラミンの過剰により高血圧、耐糖能異常により心血管イベントや全身の臓器障害を起こしやすく、無症候性であっても高血圧クリーゼなどを発症し、致死的になることから初期診断がきわめて重要な内分泌疾患である。積極的に本症を疑って尿中メタネフリン測定といったスクリーニング検査を行うことが重要である。治療には早期の腫瘍摘除術が第一選択であり、術前にα1遮断薬による血圧コントロールが必要である。また約10%が悪性とされることから、術後治癒と考えられる症例でも常に悪性の可能性を念頭に置き、長期にわたり慎重な経過観察を行うべきである。
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