内科医が診る不安・抑うつ どこまで診るのか、どこから診ないのか
内科疾患における不安・抑うつの診方 リウマチ性疾患
村上 正人
1
1日本大学 呼吸器内科
キーワード:
関節リウマチ
,
線維筋痛症
,
結合組織疾患
,
抗うつ剤
,
精神療法
,
疼痛-難治性
,
不安
,
抑うつ
Keyword:
Anxiety
,
Arthritis, Rheumatoid
,
Antidepressive Agents
,
Connective Tissue Diseases
,
Depression
,
Fibromyalgia
,
Pain, Intractable
,
Psychotherapy
pp.231-234
発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010107264
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リウマチ性疾患に不安、抑うつが加わると、痛みは慢性疼痛化し、病態が修飾されて複雑化する。リウマチ性疾患の病態に関与するIL-1、IL-6、TNF-αなどの炎症誘発性サイトカイン活性は感染、肉体的外傷、精神的ストレスによって刺激される。抗うつ薬は慢性疼痛の背景にある抑うつ、不安などの心理的要因の治療にも有効であるが、うつに対する作用とは独立して痛みに作用する。リウマチ疾患に対しては、長期にわたる治療を支える心理的アプローチ、ストレス緩和のための生活指導や自己成長モデルからのアプローチが必須で、リラクセーション技法や認知行動療法を取り入れる。
©Nankodo Co., Ltd., 2010