内科医が診る不安・抑うつ どこまで診るのか、どこから診ないのか
内科疾患における不安・抑うつの診方 呼吸器疾患
江花 昭一
1
1横浜労災病院 心療内科
キーワード:
抗不安剤
,
気道疾患
,
抗うつ剤
,
不安
,
包括医療
,
抑うつ
Keyword:
Anxiety
,
Antidepressive Agents
,
Comprehensive Health Care
,
Depression
,
Respiratory Tract Diseases
,
Anti-Anxiety Agents
pp.214-217
発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010107260
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慢性の呼吸器疾患では、その症状によって患者がかなり苦痛を覚えるだけでなく、長期の経過をたどり、予後も必ずしもよいとはいえず、不安・抑うつの合併が認められることが多い。呼吸器疾患患者の不安・抑うつに対して、良好な患者・医師パートナーシップの形成、病態の全体像の把握、その理解の患者との共有、過労や心理的ストレス状態の軽減、健康な生活スタイルの教育などの対応を行い、そのうえで不安や抑うつを十分に扱う心身医学的アプローチが重要かつ有効である。呼吸器疾患患者に抗不安薬・抗うつ薬を用いることがあるが、使用にあたっては一般的な副作用のほか、呼吸抑制など呼吸器疾患固有の副作用に注意を払う必要がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2010