内科医が診る不安・抑うつ どこまで診るのか、どこから診ないのか
内科疾患における不安・抑うつの診方 消化器疾患
芝山 幸久
1
1芝山内科
キーワード:
Interferons
,
うつ病
,
消化器疾患
,
消化性潰瘍
,
心理的ストレス
,
不安症
,
肝炎-C型-慢性
,
過敏性腸症候群
Keyword:
Anxiety Disorders
,
Depressive Disorder
,
Digestive System Diseases
,
Interferons
,
Peptic Ulcer
,
Stress, Psychological
,
Hepatitis C, Chronic
,
Irritable Bowel Syndrome
pp.218-221
発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010107261
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消化器疾患入院患者では、うつ病、不安障害、身体表現性障害、アルコール依存症など心身医学的治療介入を必要とする。Helicobacter pylori(HP)除菌後の潰瘍再発、NSAIDs潰瘍、HP非感染NSAIDs非服用潰瘍などHP以外にも潰瘍の発症原因は存在し、心理・社会的側面も考慮した治療介入が必要である。高齢者でうつ病の既往がなく、突然うつが発症した場合は、膵臓癌などの悪性腫瘍も考える。過敏性腸症候群の治療のポイントは不安やうつを理解し、円滑な治療関係を構築することである。IFN後の精神症状としてはうつ病がもっとも多く、不眠や焦燥感は初期徴候である。
©Nankodo Co., Ltd., 2010