糖尿病診療の新時代 2010年代の展望
見直してみよう普段の治療 食事療法
津田 謹輔
1
1京都大学 大学院人間・環境学研究科
キーワード:
血糖
,
食品中の炭水化物
,
糖尿病
,
栄養指導
,
アメリカ
,
日本
,
食品交換表
Keyword:
Blood Glucose
,
Diabetes Mellitus
,
Dietary Carbohydrates
,
Japan
,
United States
pp.49-53
発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010082274
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糖尿病治療の目標である合併症予防のためには、血糖、体重、血圧、血清脂質などの管理が必要である。わが国で広く用いられている食品交換表は、エネルギー量管理、栄養素のバランスをとるのに大変優れているが、それだけ患者への要求が多くなり、コンプライアンスが低下する可能性もある。カーボカウントは、食後血糖に大きく影響する炭水化物に注目し、血糖管理に特化した非常にpracticalな指導方法である。食品交換表は指導の媒体であり、カーボカウントは指導方法であるから両者は対立するものではない。食品交換表の中で炭水化物を含む食品群について、カーボカウントの考え方を取り入れ、わが国に適した指導法を開発することが期待される。
©Nankodo Co., Ltd., 2010