骨粗鬆症診療の進歩 骨折の予防と克服をめざして
骨粗鬆症とはどのような疾患か? 骨折の絶対リスクの考え方と評価法
藤原 佐枝子
1
1放射線影響研究所 臨床研究部
キーワード:
危険因子
,
骨折
,
骨粗鬆症
,
骨密度
,
世界保健機関
,
翻訳書
,
リスク評価
Keyword:
Osteoporosis
,
Risk Factors
,
World Health Organization
,
Translations
,
Bone Density
,
Risk Assessment
,
Fractures, Bone
pp.428-431
発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009305735
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WHOの骨折リスク評価ツール(FRAX)の目的は、臨床的危険因子から個人の今後10年間の骨折確率(%)を求め、治療介入の必要な骨折高リスク者を判別することである。危険因子は、年齢、性、大腿骨頸部骨密度(骨密度がない場合はBMI)、既存骨折、両親の大腿骨近位部骨折歴、喫煙、飲酒、ステロイド薬使用、関節リウマチ、続発性骨粗鬆症である。日本では、大腿骨近位部骨折確率より骨粗鬆症性骨折確率を目安にするのが、より有効であると考えられる。米国、英国のガイドラインでは、FRAXによる治療介入の閾値は医療経済に基づいて算出された。わが国でも、治療介入の閾値が検討されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2009