造血幹細胞移植の多様性に迫る 質の高い治癒を目指したアプローチ
造血幹細胞移植後合併症へのアプローチ 造血幹細胞移植における消化管合併症 内視鏡診断を中心に
角川 康夫
1
,
福田 隆浩
1国立がんセンターがん予防・検診研究センター 検診開発研究部
キーワード:
移植片対宿主病
,
サイトメガロウイルス感染症
,
術後合併症
,
消化器疾患
,
生検
,
消化器系内視鏡法
,
アポトーシス
,
造血幹細胞移植
,
血栓性微小血管症
,
カプセル内視鏡法
,
腸絨毛
,
びらん
Keyword:
Biopsy
,
Cytomegalovirus Infections
,
Digestive System Diseases
,
Graft vs Host Disease
,
Postoperative Complications
,
Endoscopy, Digestive System
,
Hematopoietic Stem Cell Transplantation
,
Apoptosis
,
Capsule Endoscopy
,
Thrombotic Microangiopathies
pp.278-285
発行日 2009年8月1日
Published Date 2009/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009299256
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造血幹細胞移植後に発生する消化管合併症に対し、内視鏡検査が施行されることは少なくないが、その主たる目的は肉眼的診断ではなく、得られた生検標本による病理組織学的診断にあった。文献学的には、その診断は直腸や十二指腸に限定した生検標本で十分との論調もみられるが、これにはいくつかの問題点が潜んでいる。本稿では、造血幹細胞移植症例に行う内視鏡検査における肉眼的診断の重要性につき、自験例をもとに紹介する。また、近年注目を集めているカプセル内視鏡検査が、造血幹細胞移植の分野で果たすべき役割についても言及する。
©Nankodo Co., Ltd., 2009