造血幹細胞移植の多様性に迫る 質の高い治癒を目指したアプローチ
造血幹細胞移植後合併症へのアプローチ 造血幹細胞移植後の口腔粘膜障害の予防
池上 由美子
1
1がん・感染症センター都立駒込病院 看護部
キーワード:
移植片対宿主病
,
Methotrexate
,
口腔疾患
,
口腔粘膜
,
歯科保健教育
,
術後合併症
,
全身照射
,
発生率
,
造血幹細胞移植
,
大量薬物療法
,
周術期管理
,
口腔ケア
,
口腔内細菌
Keyword:
Graft vs Host Disease
,
Health Education, Dental
,
Methotrexate
,
Mouth Diseases
,
Mouth Mucosa
,
Postoperative Complications
,
Whole-Body Irradiation
,
Incidence
,
Hematopoietic Stem Cell Transplantation
,
Perioperative Care
pp.267-272
発行日 2009年8月1日
Published Date 2009/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009299254
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造血幹細胞移植における移植後早期の合併症として、口腔粘膜障害は非常に頻度が高い。移植前処置の大量化学療法・全身放射線照射により口内炎を発症し、移植後の免疫抑制に使用されるmethotrexate(MTX)によって、広範囲で重篤な口内炎になることもある。口腔内は約500種類、100億の常在菌が生息する環境下である。高度な好中球減少状態である造血幹細胞移植後早期では、容易に感染病原体の進入経路となり、その結果、重症な合併症の一つとなる。口腔粘膜障害を予防するために、口腔ケアを5 stepに分けてその方法について説明する。
©Nankodo Co., Ltd., 2009