造血幹細胞移植の多様性に迫る 質の高い治癒を目指したアプローチ
造血幹細胞移植後合併症へのアプローチ 造血幹細胞移植における皮膚病変
松村 由美
1
1京都大学 大学院医学研究科皮膚科
キーワード:
移植片対宿主病
,
サイトメガロウイルス感染症
,
術後合併症
,
術後管理
,
鑑別診断
,
水痘
,
生検
,
薬疹
,
皮膚疾患
,
帯状疱疹
,
保菌者状態
,
造血幹細胞移植
Keyword:
Carrier State
,
Biopsy
,
Cytomegalovirus Infections
,
Diagnosis, Differential
,
Drug Eruptions
,
Chickenpox
,
Graft vs Host Disease
,
Herpes Zoster
,
Postoperative Care
,
Postoperative Complications
,
Skin Diseases
,
Hematopoietic Stem Cell Transplantation
pp.273-277
発行日 2009年8月1日
Published Date 2009/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009299255
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
造血幹細胞移植後は、ウイルス疹、薬疹、急性移植片対宿主病(GVHD)、慢性GVHD、生着症候群、治療関連毒性、腫瘍細胞の皮膚浸潤(再発)が出現しうる。水痘・帯状疱疹ウイルス感染症では、臨床症状が非典型的であり、初期診断の遅れが致命的になることもある。薬疹は常に急性GVHDとの鑑別が困難であり、皮膚生検での両者の鑑別は不可能である。慢性GVHDには扁平苔癬型、強皮症型がある。GVHDと腫瘍細胞の皮膚浸潤が鑑別にあがる場合には、皮膚生検にて確定診断をすべきである。
©Nankodo Co., Ltd., 2009