発行日 2009年7月1日
Published Date 2009/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009247962
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75歳女。2~3年前より残便感があり、大腸内視鏡で直腸Rs部に7mm程度の正常粘膜に被われた粘膜下腫瘍を認めた。表面には毛細血管透見像を認め、びらんや潰瘍形成はなかった。細径プローブを用いた超音波内視鏡では、第3層を主座とする低エコーの腫瘤として描出された。カルチノイド、良性リンパ濾胞性ポリープ(BLP)、リンパ腫などが考えられたが鑑別は困難で、確定診断・完全切除を目的に内視鏡的粘膜下層剥離術を施行した。切除標本では病変は水平、垂直方向とも正常組織を含んで切除できていた。病理組織所見で、HE染色では異型性のないリンパ球の集簇を認め、centrocyte-like cellやlymphoepithelial lesionは認めなかった。免疫染色ではBリンパ球、Tリンパ球が混在し、monoclonalityは認めなかった。総合的にBLPと診断した。
©Nankodo Co., Ltd., 2009