診療controversy medical decision makingのために 肥満症に対する食事療法
まず脂肪制限
千葉 政一
1
,
吉松 博信
1大分大学 医学部第一内科
キーワード:
意識性
,
低脂肪食
,
カロリー制限
,
肥満症
Keyword:
Awareness
,
Obesity, Morbid
,
Diet, Fat-Restricted
,
Caloric Restriction
pp.970-974
発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009198001
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
肥満症患者の食行動特性は非肥満者のそれと比べて大きく異なっており、その食行動特性の逸脱が肥満症の重要な原因でもある。肥満症治療では、この食行動特性の逸脱を「グラフ化体重日記」などの行動療法を用いて修正する。事実・大幅な減量に成功した患者では、食事摂取様式の大幅な変容が観察される。具体的には、高脂肪食摂取の減少と高食物繊維食摂取の増加であり、このような食事摂取状況の変容が、一回食事摂取重量(g)を維持しながら一回食事摂取熱量(kcal)のみを抑制し、結果的に肥満症患者を大幅な体重減少に導く。以上より、肥満症に対する食事療法として、まず高脂肪食の摂取の減少を治療目標とすることは有用である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009