内科医が診る関節リウマチ State of Art
特殊な状態に対する配慮 妊娠を希望する女性および妊婦
村島 温子
1
1国立成育医療センター 母性内科
キーワード:
Diclofenac
,
Indomethacin
,
Methotrexate
,
Prednisolone
,
Sulfasalazine
,
関節リウマチ
,
奇形-薬物性
,
胎児疾患
,
妊娠合併症
,
Bucillamine
,
Etanercept
,
禁忌(治療)
Keyword:
Abnormalities, Drug-Induced
,
Etanercept
,
Arthritis, Rheumatoid
,
Diclofenac
,
Fetal Diseases
,
Methotrexate
,
Indomethacin
,
Pregnancy Complications
,
Prednisolone
,
Sulfasalazine
,
Bucillamine
pp.694-697
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009143427
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関節リウマチ(RA)の約3分の1は生殖年齢に発症しているので、「妊娠」は大変重要なテーマである。妊娠中は約3分の2のRA患者で改善を認めるが、産後は約3分の2で悪化を認める。妊娠・出産は、RAの長期予後にむしろよい効果を与えるのではないかという報告がある。RAの活動性ないしは非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の使用が患者の妊孕性に影響を与えている可能性がある。妊娠中の薬剤使用については、原則として添付文書や疫学研究結果に従うべきである。先天異常の自然発生率は2~3%であることを説明しておくことが、重要である。妊婦に薬剤を投与する場合には、催奇形性ばかりでなく、胎児毒性も考慮しなくてはいけない。乳汁中に薬剤が移行していても、母乳栄養との両立が可能な薬剤も少なくない。
©Nankodo Co., Ltd., 2009