内科医が診る関節リウマチ State of Art
臓器合併症に対する対処法 血管病変
難波 大夫
1
,
坂野 章吾
1名古屋市立大学 膠原病内科
キーワード:
Azathioprine
,
Cyclophosphamide
,
プラスマフェレーシス
,
Steroids
,
関節リウマチ
,
血管炎
,
鑑別診断
,
Etanercept
,
Infliximab
Keyword:
Etanercept
,
Infliximab
,
Arthritis, Rheumatoid
,
Azathioprine
,
Diagnosis, Differential
,
Cyclophosphamide
,
Plasmapheresis
,
Steroids
,
Vasculitis
pp.680-683
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009143424
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リウマトイド血管炎は、進行した関節リウマチ(RA)患者にみられる重要な関節外病変の一つであり、全身動脈炎型から末梢動脈炎型まで幅広い臨床像を呈する病態には免疫複合体の関与が示唆され、血管炎性ニューロパチーや皮膚病変などを呈し、間質性肺炎など複数の関節外病変を伴う。診断プロセスには類似症状をきたしうる諸病態の鑑別と、罹患臓器の生検による組織診断が重要である。治療は抗リウマチ薬(DMARDs)による治療に加え、重症度に応じて副腎皮質ステロイドを主とし、免疫抑制薬、血漿交換などを併用し加療する。治療抵抗性の重症リウマトイド血管炎へのTNF阻害薬の有効性が示され、今後、治療におけるキードラッグになる可能性がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2009