感染症の治療 抗菌薬を使いこなそう
抗菌薬を使いこなすための知恵 薬物からみた抗菌薬の特徴を知ろう 抗菌薬の副作用
村山 郁子
1
1ヘブロン会大宮中央総合病院 薬剤科
キーワード:
Aminoglycosides
,
Chloramphenicol
,
Tetracycline
,
抗感染剤
,
抗細菌剤
,
糖ペプチド
,
Macrolides
,
Oxazolidinones
,
Beta-Lactams
,
Fluoroquinolones
Keyword:
Aminoglycosides
,
Anti-Infective Agents
,
Anti-Bacterial Agents
,
Chloramphenicol
,
Glycopeptides
,
Tetracycline
,
Macrolides
,
Oxazolidinones
,
Fluoroquinolones
,
beta-Lactams
pp.929-932
発行日 2008年11月1日
Published Date 2008/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008377921
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抗菌薬は副作用が少ないという認識から、安易に使用されるケースが散見される。抗菌薬は選択毒性を有するが、作用機序や、また大量投与や長期投与によって副作用が発現する。副作用は、(1)用量依存性の毒性効果、(2)予期せぬ副作用、に大別される。今日、副作用でもっとも問題になるのが、「常在細菌叢の破綻」である。とくに広域スペクトラムを有する抗菌薬は、常在細菌叢の破綻を起こしやすく、それに伴う副作用として、抗菌薬関連の下痢に代表される菌交代症や、薬剤耐性菌の出現などが起こりやすくなる。抗菌薬は、決して副作用が少ない薬剤ではない。抗菌薬投与後は、患者を十分に観察し、各抗菌薬に特有の副作用に注意する。
©Nankodo Co., Ltd., 2008