新時代の不整脈診療 突然死をいかにして防ぐか
非薬物療法 治療するうえでのポイント 心室性不整脈に対するアブレーションを知る
夛田 浩
1
,
関口 幸夫
,
青沼 和隆
1筑波大学 大学院人間総合科学研究科疾患制御医学循環器内科
キーワード:
心筋梗塞
,
心筋症-拡張型
,
分類
,
カテーテル切除術
,
治療成績
,
不整脈-心室性
Keyword:
Cardiomyopathy, Dilated
,
Classification
,
Myocardial Infarction
,
Treatment Outcome
,
Catheter Ablation
pp.529-535
発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008289964
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失神や眼前暗黒感を認める場合はもちろん、動悸や脈不整感など、症状の強い薬剤抵抗性の特発性心室性不整脈は、カテーテルアブレーションの適応となる。近年、大動脈Valsalva洞や肺動脈起源の頻拍も報告されているが、総じて術後の成績・予後は良好である。器質的心疾患に伴う不整脈では、植込み型除細動器挿入後においても頻拍のコントロールが困難な場合、アブレーションの適応となる。頻拍中の血行動態が不良な頻拍では、洞調律下に低電位領域を検出(substrate mapping)し、頻拍の回路を同定し焼灼する方法が進展している。焼灼の成績・予後は基礎心疾患によるが、成績・予後は年々、よくなっている。近年、三次元マッピングシステムにより、複雑な不整脈回路の診断、また心外膜アプローチ法により、心外膜側起源不整脈のアブレーションも可能となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008