新時代の不整脈診療 突然死をいかにして防ぐか
薬物療法 使い方のポイント 抗不整脈薬の功罪を知る
高橋 尚彦
1
1大分大学 医学部第一内科
キーワード:
Amiodarone
,
抗不整脈剤
,
不整脈
,
臨床試験
,
植込み型除細動器
,
突然死-心臓
Keyword:
Amiodarone
,
Anti-Arrhythmia Agents
,
Arrhythmias, Cardiac
,
Clinical Trials as Topic
,
Death, Sudden, Cardiac
,
Defibrillators, Implantable
pp.503-507
発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008289959
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突然死予防を目的とした抗不整脈薬治療のゴールは、不整脈の数の減少ではない。CASTにより、心筋梗塞後患者にI群薬を投与して心室期外収縮を抑制しても、突然死は抑制できないどころか、むしろ増加させる可能性が高いことが判明した。現時点で突然死予防効果のエビデンスのある経口抗不整脈薬は、amiodaroneのみである。植込み型除細動器(ICD)適応のあるハイリスク患者では、ICD植込みを優先する。ICD植込みを受けた患者では、amiodarone(+β遮断薬)の併用で作動抑制が期待できる。amiodaroneの副作用として、とくにtorsades de pointesと間質性肺炎に注意が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2008