悪性リンパ腫診療update in 2008 最新のエビデンスに基づく診断と治療
悪性リンパ腫を捉える 正確な診断に必要な方法論 免疫学的表現型解析 免疫組織化学とフローサイトメトリー
一迫 玲
1
1東北大学 大学院医学系研究科血液病理学
キーワード:
フローサイトメトリー
,
CD抗原
,
分類
,
免疫組織化学
,
リンパ腫
Keyword:
Classification
,
Flow Cytometry
,
Immunohistochemistry
,
Lymphoma
,
Antigens, CD
pp.239-246
発行日 2008年8月1日
Published Date 2008/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008287674
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悪性リンパ腫の診断においてはHE染色標本による病理組織学観察がその基盤であることは揺るぎない事実であるが、より詳細な情報を得て的確な病理診断を確定するためには、免疫学的な手法による表現型の検索が必須である。それには免疫組織化学とフローサイトメトリーの2種類の方法があり、現在では双方の長所や利点を生かしながら両者を併用することが一般化しつつある。しかし、それでも悪性リンパ腫の診断は時にかなり困難なことが少なくないが、病理診断を受け取る臨床医は当該症例の診療に際し、染色体異常や遺伝解析と同様、免疫学的表現型解析がどのようになされて最終診断にいたったのかを検証する必要がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2008