悪性リンパ腫診療update in 2008 最新のエビデンスに基づく診断と治療
本邦における悪性リンパ腫治療のエビデンス JCOG studiesの成果
飛内 賢正
1
1国立がんセンター中央病院 第一領域外来部
キーワード:
抗腫瘍剤
,
白血病リンパ腫-成人T細胞性
,
臨床試験
,
リンパ腫
,
アルゴリズム
,
腫瘍悪性度
Keyword:
Algorithms
,
Antineoplastic Agents
,
Clinical Trials as Topic
,
Lymphoma
,
Leukemia-Lymphoma, Adult T-Cell
,
Neoplasm Grading
pp.209-215
発行日 2008年8月1日
Published Date 2008/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008287669
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Hodgkinリンパ腫、indolent lymphoma,aggressive lymphoma,ATLの主な四つの疾患単位の標準治療に関するエビデンスについて、JCOGリンパ腫グループによる臨床試験研究に重点を置いて解説した。国際的にみると、JCOGリンパ腫グループの貢献度が大きいのはaggressive lymphomaとATLの治療である。中でも、biweekly CHOP療法がCHOP療法を上回らないと結論づけた進行期aggressive lymphomaに対する第III相試験(JCOG9809),ATLに対する用量強度を高めた多剤併用療法の有効性を示した第II相試験(JCOG9303)と第III相試験(JCOG9801)が重要な臨床試験である。ATLの標準治療は、JCOGリンパ腫グループによる一連の臨床試験研究によって確立されたといっても過言ではない。
©Nankodo Co., Ltd., 2008