わが国におけるAKI診療の現状と課題
術後AKIの早期診断と治療
土井 研人
1
,
野入 英世
1東京大学医学部附属病院 集中治療部
キーワード:
生物学的マーカー
,
Atrial Natriuretic Factor
,
危険因子
,
術後合併症
,
心臓血管外科
,
急性腎障害
,
早期診断
Keyword:
Atrial Natriuretic Factor
,
Postoperative Complications
,
Risk Factors
,
Cardiovascular Surgical Procedures
,
Biomarkers
,
Early Diagnosis
,
Acute Kidney Injury
pp.1559-1563
発行日 2013年10月10日
Published Date 2013/10/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014062639
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AKI(急性腎障害)は急性期入院症例の5%程度に合併する臓器障害であり,院内死亡や入院期間延長と有意に関連するのみならず,慢性腎臓病(CKD)への移行・進展に対しても大きく寄与しうる予後不良の疾患である.周術期においてAKI発症頻度は高く,とくに心臓血管手術術後症例ではさらに頻度が上昇し,予後も不良となる.術後AKIのリスク因子の同定,早期診断バイオマーカーの性能評価が精力的に行われているが,今後は得られた知見をもとに画期的な術後AKI治療戦略の開発が進むことが望まれる.
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